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こだわり私たちが、岩手県花巻市東和町の山あいでパーマカルチャー(身の回りの自然環境と調和した永続可能な人間の生活圏を創りだすためのデザイン手法)に基づいた自給中心の農園づくりに取り組んで15年がたちました。 当初、乱暴な造成工事後に長らく耕作放棄されていた2haの棚田は、腐植質がほとんどない赤茶けた粘土質の痩せた地面をススキやササや雑木が必死に覆ってくれている状況でした。ただその雑木のほとんどは、そんな痩せた土地を再び肥沃な土壌に甦らせるために存在してくれていたネムノキ、ハンノキ、ハギなど、無尽蔵の空中窒素を土中に固定してくれる樹木たちでした。こんな、まるで私たちが暮らし始める前から受け入れ準備をしてくれていたような頼もしい存在たちに感謝しつつ、さらにそれぞれの個性やパワーを最大限発揮してもらえるような農園の姿を模索しつづけてきたのです。 田畑の土手に生い茂るマメ科のネムノキに支えられた、前向きなエネルギーに満ちた雑草たちの旺盛なパワーを恵みとして活かすひとつの手段として、積極的に牛や豚、そして鶏といった動物たちに、農園の循環の輪に加わってもらってきました。彼らのごはんの半分以上を青草でまかなうことで、健康を維持できることはもちろん、良質な堆肥を田畑に還元することで少しずつ土壌改良を進めてきたのです。 2010年1月 |
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