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第1話 「当てになる予報」 − 河北新報連載記事

昨年末から全国各地で大雪が続いています。被害にあわれている方々には心からお見舞い申し上げます。

岩手の内陸部でも12月の積雪量が観測史上最高となり、私たちの暮らす集落でも、一晩に集中して降り積もった雪の重さに耐えられなくなった木々がバタバタと倒れて、道を塞ぎ、電線を断ち切りました。わが家でも、機械小屋や畜舎などのパイプハウスがつぶれてしまうなど、その被害は少なくありませんでした。

今回のわが家の被害は新規就農者の浅知恵のもたらした必然?ともいえなくもないで、それぞれの地域の風土と折り合いをつけながら暮らしていくために長い間かけて培われてきた農民の知恵の大切さや、自然界からのメッセージを感じとる力の必要性を改めて強く感じています。

こんなときはとりわけ「猛威」と表現されてしまう自然界ですが、じつは紳士的?に誠実な予告をしてくれているのだそうです。今年も例年以上の大雪に悩まされている新潟では「カマキリの卵が高いところにあれば大雪」という古くからの言い伝えがあり、それを科学的に検証する過程が酒井興喜夫著『カマキリは大雪を知っていた』(農文協)という本にまとめられています。カマキリだけでなくハチやガなどの他の小さな虫たちも、植物も、大地の出す微弱振動を感じとって6時間後、3ヶ月後、6ヶ月後の天候の変化に備えている、さらには地震までと・・・。

ますます効率的な食糧生産が求められている農業の現場では、ますます小さな虫たちはまるで存在価値がない者のように扱われていくようですが、せめてこの山あいの田畑だけでもこの大切なメッセージの送り手達が生き生きとできる空間であり続けたいと願っています。